FIAT PANDAとの出会いの話

免許を取って最初に運転したのは、親父が所有していたトヨタ カローラだった。アチコチぶつけて度々修理になったので親父には悪いことをしたと思う。

自分のクルマを持ったのは、社会人になってから。最初の1台は、スズキ ワゴンR-RRだった。モナコブルーという鮮烈な青色のクルマで、小気味良くよく走った。

次にニッサン マーチに乗り換えた。パプリカオレンジという、当時としては鮮やかなオレンジ色が印象的なクルマで、これもよく走ったが、30代後半に失業を経験した際に維持が難しくなり手放した。

元々クルマは「走れば良い」と考えるほうで、多少の荷物が積めて燃費が悪くなければ良いくらいの価値観。譲れないとすればデザインか。

歳をとったからか、最近のクルマのデザインが気に入らない。欲しいと思うデザインのクルマが無い。あくまでも個人的な意見だけど。

国産車に至っては、新車にはそそられるデザインのクルマは全くない。蛇足とでも言おうか、僕にとっては無駄と感じるラインや凸凹。どれもこれも似たような見た目で面白みに欠ける。輸入車については多少の個性は感じるが、これまた似たような見た目と成金的な主張が気に入らない。

若者のクルマ離れとか言われるが、若者に限らず、感性からかけ離れたデザインのクルマを所有したいと思うだろうか?人それぞれ考え方はあるだろうけれど。

話が逸れてしまった。

今の生活環境だと、それでもやはりクルマが必要で「縁があればクルマが欲しいね。」と妻とも話していた。中古車検索サイトを眺めては、お気に入りに入れたり外したり。経済的なことを考えると、あまり高額なクルマは買えないし、かと言って価格で妥協するのは不本意だし。

そんなある日、たまたま家の近くに輸入車専門の中古車屋さんを見つけた。かなりの拘りで、FIAT PANDAを中心として商いされているようだった。たまたまワインレッドのPANDA2が掲載されていて興味を持った。

それが2021年1月末の話。

その時は、飛び込みで見学させて貰い、社長の岡田さんにお話しを伺った。お仕事の最中だったみたいだが、嫌な顔せずイタ車初心者の僕らに丁寧に対応してくださった。

国産車しか乗ったことが無いと話すと、「国産車と同じ感覚で買うと後悔します。トラブルや修理も生じるのが当たり前のクルマだし、それも含めて好きにならないと維持が難しいですよ。」と脅し?とも取れるような説明に、妻は怯んだようだったが僕は承知していたことなので笑顔で応えた。結局、そのときは機が熟しておらず見送りに。それでも、ふと思い出してはサイトをみては在庫状況を確認していた。

そして先日のこと。ふと思い出してアプリを見ると、綺麗なブルーのPANDA MAXIが掲載されていた。2010年式で走行距離たった3.3万キロ!ワンオーナーの禁煙車とある。妻に写真を見せるが反応は鈍く、「前に見た赤い色の方が良くない?」と。それでも構わず、岡田さんにメールで見せて貰いたい旨の連絡をした。

ちょうどお盆休みの前に当たっていたし、僕の休みの都合もあり、すぐにではなく8月19日に現車確認させて貰う約束をした。

ところが数日も経たないうちに岡田さんから連絡があり、「タナカさんの後にお客さんから連絡があり、8月10日に現車確認されたいとのことです。先にご連絡を頂いたのはタナカさんですので、ご都合が良ければ9日に現車確認されませんか?」と連絡が来た。たまたまその日が休みだったので、妻にも確認してお願いすることにした。その日に決めないと、もうそのクルマは手に入らないに違いない…。

そして迎えた8月9日。振替休日のその日は、台風の影響で朝から激しい風雨で、大阪府下のほぼ全域に暴風警報・大雨警報が出ていた。

意を決した僕と妻は、雨ガッパを着込んで自転車に跨るとお店を目指して漕ぎ出した。激しい風雨で傘など役に立たないので、雨ガッパでの出陣だったが、自転車が横っ飛びするほどの暴風雨だった。

こんな天候で岡田さん待っててくれるだろうか?

果たして、お店に着くと作業場のシャッターは下ろされていたが、お目当てのPANDA MAXIが停められていて、岡田さんが待っててくれた。お礼も早々に現車確認。妻とも一致して一目で気に入って、購入したい旨を伝えて契約の手続きへ。

正直、審査が通るまでの時間は、不安で仕方なく気が気でなかったが、少しのトラブルはあったが、無事にローン契約を交わすことが出来た。岡田さんには感謝しかない。

ホッとして事務所から外に出ると、あんなに激しく降っていた雨は上がり、少しの晴れ間も見えていた。

諸手続きがまだ残ってるし、納車までまだ日があるけれど。ウチのコになることが決まった記念に写真を撮って貰った。

納車までの手続きについては、また機会があれば。それと僕は決して高所得者ではないので、そんな僕でも輸入車に乗れる(だろう)ことは、そのうち書いてみたい。


コメント